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2005年5月27日 (金)

談合事件(2)

 前回に引き続き、談合事件について書きます。

 談合事件では、刑事事件として処罰を受けることがある他、金銭的にも

 1:発注者である市などからの損害賠償請求

 2:公正取引委員会からの課徴金請求

 という負担が課せられます。

 すなわち、争う場合、市・公正取引委員会の両方と争わなければなりません。

1:市などからの損害賠償請求

 談合がなかった場合に落札されたであろう金額と、実際の落札額との差額を、市などが被った損害と考えて賠償請求されます。

 たとえば、談合がなかった場合に5000万円で落札されていた工事が、談合により6000万円で落札された場合、市は1000万円の損害を被ったと考えるわけです。

 しかし、「談合がなかった場合に落札されたはずの金額」なんて、実際には分かるはずがありません。

 そこで、裁判の中で、あれこれデータを提出して、「談合がなかった場合に落札されたであろう金額」を推測していくわけですが、最終的には、裁判官は「相当な金額」として、損害を決めます。誤解を恐れずにいえば、裁判官が、損害額を「適当に」決めるわけです。

 過去の裁判例では、落札額の5パーセント~10パーセントを損害として考えているものが多いようです。

 つまり、6000万円で落札された工事ならば、300万~600万円の損害賠償が命じられることになります。

2:公正取引委員会の課徴金

 談合した場合、市などからの損害賠償請求とは全く別に、独占禁止法に基づき課徴金が課せられます。課徴金は、談合をした罰金ようなものです。損害賠償とは別に、罰金も支払わされるということになります。

 しかも、平成17年4月20日に独占禁止法が改正され、課徴金が引き上げられました(詳しくは公正取引委員会のホームページをご覧ください)。

 たとえば、損害賠償請求で10パーセント、課徴金で10パーセント取られ、さらに、裁判のための弁護士費用などを考えれば、談合した業者は大損です。さらに、談合が発覚したら、指名停止処分も受けますから、そのダメージは甚大です。

 ・・・と考えて、業者に「そんなにリスクが大きいなら、談合なんてやめておこう」と思ってもらうのが、課徴金の引き上げ等を規定した独占禁止法改正の趣旨です。

 しかし、前回書きましたように、発注者である市などが、談合ができない(少なくとも「しにくい」)システムを構築しなければ、根本的な解決にはならないように思います。のんべんだらりと指名競争入札を続けているようではね・・・。

 まして、市などの職員が、談合の存在を知っていながら黙認しているような場合ならなおさらです。

 ちなみに、談合が発覚し、市などから損害賠償請求を受けた業者が、裁判の中で、「市の担当者も知っていたじゃないか」などと言って、「談合を知っていながら発注したのに、後で損害賠償請求するのはおかしい」と主張している判例をしばしば見受けます。

 しかし、この主張はほとんど受け入れられることはありません。

 なぜなら、市の職員が談合を知っていたとしても、「市の職員」と「業者」が結託して「市」に損害を与えたということであって、「市」が被害者であることに変わりはないからです。

 ただ、知っていながら黙認したのであれば、市の職員も相応の処分を受けなければならないのは当たり前でしょう。市の職員と談合業者に連帯して賠償責任を負わせるべきだと思うのは私だけでしょうか。

 長くなってしまいました。私が3年間争った事件について書くのはまた今度にします。

920-0902

  金沢市尾張町1-2-23 プチハイム尾張町1階101号 

 ネクスト法律事務所 

 弁護士 細 見 孝 次

 tel 076-261-6670/fax 076-261-6675

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2005年5月24日 (火)

談合事件

 今朝の新聞、一面トップは、鋼鉄製橋梁建設工事の談合事件についてでした。

 談合は許されることではなく、事件の全容解明が望まれます。

 ただ、頻発する談合事件を見たり、また、談合の存在が疑われる公共工事が多数存することに鑑みますと、もっと根本的な解決が必要なのではないかと思われてきます。

 「談合しました」(加藤正夫著)という本がありますが、この本の中のことが全て本当なら、 

談合の根深さは相当なもののようです。

 現在の公共工事の入札の多くは、「指名競争入札」です。

 公共工事の発注者である市などが、名簿の中から、数社を指名します。指名された数社は、各自工事の見積もりを出し、入札を行います。そして、最も低い金額を申し出た業者が落札(工事を受注)するわけです。

 問題は、その入札の前に説明会があり、その場で指名業者が全員呼ばれ、指名業者全員が顔を合わせることでしょう。

 つまり、説明会に呼ばれた人以外に、入札業者はいませんから、説明会に来た人全員で話し合いをすれば、簡単に談合ができてしまいます。

 これに対して、「一般競争入札」の場合、沢山の業者が広く入札に参加できますから、談合はしにくいわけです。

 こういうことは、従前から言われていたことなのですが、なぜか今も指名競争入札が一般的な方法として残っています。

 指名競争入札には指名競争入札なりのメリットがあるということなのでしょうか・・?。

 談合をなくすという観点からすれば、やはりシステムを根本的に作り替える必要があるでしょう。指名競争入札は談合の温床になるように思えてなりません。

 さらに、上記「談合しました」の中では、役所が談合を黙認している姿が描かれています。これが事実ならば由々しきことです。

 なお、私の担当した事件で、談合の存在を争い、公正取引委員会で約3年間争ってきた事件があります。これについてはまた後日書きます。

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2005年5月23日 (月)

ゴルフ場の預託金

 本日は、ゴルフ場の預託金返還についてご相談をお受けしました。

 バブル当時、全国各地にゴルフ場ができ、多額の預託金が集められました。

 その後バブルが崩壊し、ゴルフ場の経営が悪化して、返還されるはずの時期に返還されない。

 預託金の返還が遅れるだけでなく、ゴルフ場自体が倒産するケースも多発しております。

 預託金の返還を求める裁判も多発していれば、ゴルフ場の倒産も多発しております。

 ちなみに、バブル当時、私は高校生でした。

 ですので、当時、「バブル崩壊」といわれても、ピンとこなかったというのが正直な感想です。社会人になったのは、「失われた10年」が過ぎた頃でした。

 数千万円で購入したゴルフ会員権が数十万円でしか売却できなかったケースを見たとき、バブル当時はなんとすごい時代だったのかと思いました。

 今から考えればどう考えても異常ですが、熱狂しているときは、分からないものなんですね。

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2005年5月20日 (金)

ご挨拶

はじめまして。

金沢弁護士の細見孝次と申します。

日常の仕事の中で感じたことを、ざっくばらんに書いていきたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

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