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2006年1月24日 (火)

ライブドア社長逮捕

 ライブドアの堀江社長らが逮捕されました。

 堀江社長は人間的に好きにはなれませんが、ある意味では尊敬もしておりましたので、非常に残念です。

 ライブドアは容疑を否認しており、今後の捜査の展開を見てみないと分かりませんが、容疑の一つになっている「売上げの架空計上」というものについて一言。

 破産事件なんかを見ておりますと、この「売上げの架空計上」をちらほら見かけます。

 たとえば、

 売上げ 1000万円  

 経費  1200万円 

 利益  ▲200万円

 の赤字会社が、架空の売上げを500万円作れば(たとえば、500万円の商品が売れたことにすれば)、

 売上げ 1500万円

 経費   1200万円

 利益    300万円

 と黒字会社に早変わりします。

 黒字になれば税金が発生するわけで、会社にとっては現金の収支からいえば「損」になるのですが、社会的な信用を維持したり、銀行からの資金調達のために、決算書上黒字にしておくわけです。

 親会社・子会社の関係であれば、売上げを架空計上しやすいです。

 また、以前破産事件で見た事例では、相手方の了承なしに、一方的に売掛金を帳簿にあげている会社もありました。

 このような会社が破産すると、決算書上、非常に不思議な現象が起こります。

 たとえば、平成12年:創業、平成13年度:黒字、平成14年度:黒字、平成15年度:黒字、ときて、

 平成16年:破産

 になったりします。

 「なんでずっと利益が出てたのに、破産するんだ」という感じですが、決算書を見てみると、毎年、特定取引先への「売掛金」が掲載されてたりします。

 ですので、決算書を見るときには、「会社の規模に比べて売掛金が多い会社は要注意」と言われます。粉飾決算の可能性が高いからです。

 これは本当かウソか分かりませんが、破産事件で事情を聞いていますと、「税理士の指示でやった」と言う人が結構多いのに驚きました。確かに、粉飾決算の手法など、中小企業のおっちゃんには分からないでしょうが・・・。でも、税理士が指示したという確証もないので、これまで税理士の責任云々というところまで発展したケースは私はありません。そういえば、今回逮捕されたライブドアの取締役も税理士さんでしたね・・・。

 会計基準も曖昧な部分がありますので、これも粉飾の温床になっているということなのかもしれません。

 いずれにしましても、破産事件で私が見た「粉飾決算」は、大きな社会問題になったりはしませんでした。やはりライブドアがこれほど大きな問題になっているのは、上場会社であることに加え、社会的な地位が非常に高いからであろうと思います。

 「世界一の会社」を目指しているそうですが、そう言える程社会的認知度が高まり、社会的地位が高くなった会社であればあるほど、「赤信号 みんな渡っても 渡らない」という潔癖さや、「李下に冠を正さず」という精神が必要になるのだろうと思います。

 社会的地位が高く、社会的信用を築いてきた会社ほど、失う信用は大きくなりますし、その分信用失墜に伴う損害の発生は大きくなりますからね。

 今、コンプライアンス(法令遵守)が盛んに叫ばれていますが、会社が大きくなればなるほど、社会的地位が高くなればなるほど、一層慎重に法令遵守に努めなければならないということなのだと思います。

 ただ、「君子危うきに近寄らず」だけでは積極的な企業運営もできませんので、経営者の方は、本当に大変だと思います。「節税」と「脱税」の境界線が微妙なように、「合法」と「違法」の境界線が微妙なこともあります。境界線を踏み越えないように気をつけながら、チャレンジしていかねばならないのですから。

 弁護士も、普段他人に「法律を守れ」と言っている立場上、万一違法行為があれば大変なことになります。慎重に業務に努めていきたいと思います。

920-0902

  金沢市尾張町1-2-23 プチハイム尾張町1階101号 

 ネクスト法律事務所 

 弁護士 細 見 孝 次

 tel 076-261-6670/fax 076-261-6675

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2006年1月12日 (木)

高裁事件(民事)

 昨日は、金沢にきて初めての高等裁判所での裁判がありました。

 北陸3県は名古屋高等裁判所の管轄で、福井地裁・金沢地裁・富山地裁の控訴事件は、名古屋高等裁判所金沢支部で審理が行われます。

 地方裁判所での判決に不服があれば、高等裁判所でもう一度審理をしてもらえるわけですが、とは言っても、ゼロからやり直してくれるわけではありません。

 基本的には、地方裁判所での審理の結果をもとに、裁判が進行していきます。

 高等裁判所では、地裁の判決のどこがおかしいのか、なぜおかしいのかということを主張し、その主張の是否を高裁の裁判官が判断することになります。

 ですから、地裁で既に調べた証人を、もう一度高裁で調べてほしいと申請しても、却下されることが大半です。

 地裁での判決後に新たに判明した事実に基づき、証人申請をしても、証人尋問まで実施してくれるかどうかは分かりません。

 ですので、地裁で2~3年かかった裁判でも、高裁では、1回の審理で終わってしまうケースが大半です。

 「あっけないな」と思われる方も多いと思いますが、この理由としては、

1 一度地裁で審理をしていること

 があげられます。一度やったことを、再びゼロから審理する必要性がなく、これまでの審理の記録書類を見れば、十分に地裁の判決の是否は判断できるということです。

 昨日の裁判も昨日始まって、昨日審理が終わりました。

 それから、

2 高等裁判所の裁判官が忙しすぎること

 も重要な要因ではないかと思います。

 大阪で仕事をしていた頃も、高裁の裁判官は忙しそうでした。地裁の判決が出て、控訴をしてから、審理が始まるまでに数ヶ月かかってました。

 しかし、名古屋高裁金沢支部は明らかに大阪高裁以上です。昨日始まった裁判は、地裁の判決が出てから約半年が経過しております。

 金沢の弁護士からは、丁寧に審理を行っているということで、好意的な声も聞きますので一概に悪いというつもりはありません。手抜き審理をされては本末転倒ですので、裁判官の人数を増やして頂くしかないんでしょうね。

 某裁判官で、「二度と高等裁判所には戻りたくない。忙しすぎる。」とぼやいておられた方も。

 あと、高等裁判所では、和解を勧められることも多いです。昨日の裁判でも、裁判官から和解勧告がありました。

 和解勧告を悪意的に見て、「裁判官が判決を書くのが面倒くさいから、無理に和解させようとしている」という声もあります。

 本音としてはそういう部分もあるのかもしれませんが、どんな事件でも和解を勧めてくるわけでもないですので、単に面倒臭いから和解を勧めるということではなく、裁判官として和解で決着させた方が良いと思った事件について和解勧告をしているということだと思っております。

 ちなみに、私は、高裁での和解は比較的前向きに考えております。

 判決をもらって、仮に勝ったとしても、それで全てがうまくいくわけではなく、和解で決着させた方がいい事案も沢山あるからです。それに、地裁より、高裁の裁判官の方が和解の勧め方が上手で、当事者が納得しやすいという印象もあります。

 勿論ケースバイケースですし、担当裁判官にもよります。地裁でも和解勧告の上手な裁判官は沢山おられます。何より和解は依頼者が納得することが大事ですので、私個人の考えで和解を強要するということはありません。

 昨日の裁判は、和解で決着するのか、判決まで行くのか、これから依頼者とも相談しながら進めていかねばなりませんが、いずれになるにしても、良い結果となるよう念ずるばかりであります。

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2006年1月 5日 (木)

あけましておめでとうございます

 新年あけましておめでとうございます。

 今日から業務開始です。

 本年もよろしくお願い申し上げます。

 今日はまだ電話も少なく、やはり年始は静かです。

 弁護士の仕事は、年末が忙しく、年始は比較的暇です。

 ちなみに7月・9月は忙しく、4月上旬、8月は割と暇です。

 ですので、

 1月 ヒマ

 2月 普通

 3月 やや忙しい

 4月 上旬はヒマ

 5月 普通

 6月 普通

 7月 中旬頃まで忙しい

 8月 ヒマ

 9月 比較的忙しい

 10月 普通

 11月 普通

 12月 忙しい

 という感じでしょうか。

 7月下旬から9月上旬にかけてヒマになるのは、裁判官が夏休みに入るからです。裁判官は、7月下旬から8月中旬ぐらいまでと、8月中旬ぐらいから9月上旬ぐらいまでの2交替で夏休みを取ります。

 ですので、夏休みの直前・直後である7月中旬~下旬と9月上旬~中旬頃は、必然的に、法廷が集中します。8月はあまり法廷はありません。裁判官がいても、相手方弁護士が夏休みだったりもしますし。そういったことで、8月はヒマです。

 誤解なきように書いておきますが、夏休みと言っても、裁判官は、自宅とかで仕事をしていますので、別に長期間遊んでいるわけではありません(中にはそういう人もいるかもしれませんが)。夏休み中に判決を書いて、夏休み明けに判決言い渡しになることもよくあります。

 4月上旬は、裁判官の異動の時期で、やはり法廷が少なくなりますので、少しヒマになります。

 12月は年末で、お歳暮送ったり、年賀状書いたりするのも忙しいのですが、依頼者が「紛争は年内に決着させて、すっきりして新年を迎えたい」というお気持ちの方が多いものですから、仕事も忙しくなります。

 弁護士が「年内にはやります」と言ってしまい、言ってしまった手前、忙しくても仕事を入れることもありますし(私はあまりありませんが)。

 その反動で1月はヒマになります。一度、「年末は忙しくなるから」と言って、出来るだけ年明けに仕事を入れるようにしたら、1月が異様に忙しくなってしまったことがあります。反省して、それ以降は、やはり年内に頑張るように心がけています。

 スローペースで始まった正月明けの業務ですが、余裕のあるうちに、準備書面とか、原稿とかも書いておかないと、後で血を見そうですので頑張ります。

 今年もよろしくお願い申し上げます。

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